みなさん、こんにちは。
あまり聞きなれない言葉ですが『Webアクセシビリティ』をご存知でしょうか。 現在ではWebアクセシビリティ対応が行政機関では義務づけられていたり 一般事業者さんのサイトでも対応することが増えてきました。 といってもそもそもWebアクセシビリティって何?Webアクセシビリティ対応って何するの? という方もいらっしゃるかと思います。 今回から5回に分けてWebアクセシビリティとは?から始まりなぜ対応が必要かを 書いていきたいと思います。 初回はWebアクセシビリティとはについてです。
Webアクセシビリティとは
まず『Webアクセシビリティ』とは何でしょうか アクセシビリティを直訳すると「アクセスのしやすさ」になり WebアクセシビリティとはWebのアクセスしやすさと訳されます。 しかし、一般的にWebアクセシビリティといった場合には 環境や身体等に関係なくWeb上のコンテンツや機能へのアクセス・利用しやすさ(度合)を意味します。
ユーザビリティとアクセシビリティ
アクセシビリティと似た言葉にユーザビリティがあります。 よくアクセシビリティが「アクセスしやすさ」「利用しやすさ」とされ、 ユーザビリティは「使いやすさ」「使い勝手」、「特定のユーザにとっての使いやすさ・満足度」とされています。 この違いを明らかにすることから、アクセシビリティとは何かを考えたいと思います。 例えば、同じ『ダウンロードをする』という機能について比較してみましょう。 ユーザビリティとアクセシビリティでは視点が違うということがわかります。
事例紹介
ファイルをダウンロードさせるボタンを付けた画面があり、ダウンロードボタンを押下するとサーバ側で圧縮をかけて、圧縮ファイルをダウンロードする仕組みになっている。 この圧縮には多少時間がかかり、かつその間に何の表示もされないため、『ダウンロードが始まらない』、『ダウンロードが遅い』等の不満が絶えなかった。 このことをユーザビリティの視点で改善してみると、こうなります。 この画面に対して、進み具合をグラフで示すプログレスバーや『圧縮中です』等の動作していることがわかる表示をしたところ、不満が出なくなりました。 動作や速度には変化はありませんでしたが、状況を表示したことで「どれくらい待てばいいのか?ちゃんと動作しているのか?」がわかるようになり、「使いやすさ」が良くなった例と言えます。 ダウンロードコンテンツを欲しがっているユーザがダウンロード待ち時間にストレスを感じる事なく 目的(ダウンロード)を完了することができるということで、『特定ユーザにとっての使いやすさ・満足度』の向上、つまり『ユーザビリティの向上』となります。 それに対してアクセシビリティの視点で改善してみるとどうでしょうか。 アクセスした際に「誰でも」、「どんな環境でも」画面上のダウンロードボタンが「ダウンロードする機能を有する箇所」であることを認識できるようにするというのがアクセシビリティの考え方です。 例えば、ダウンロードボタンに情報を付加し、読み上げ機能を使ってアクセスできるようにすることにより、ボタンの場所に誘導することができます。 そのサイトにアクセスした誰もがダウンロードボタンだと認識でき機能を利用できる、それが『アクセスしやすさ』『利用しやすさ』の向上、つまり『アクセシビリティの向上』となるのです。
Webアクセシビリティ対応とは
Webアクセシビリティが誰でも・どんな環境でも利用しやすい度合とした場合 その対応とはどのような事をすればよいのでしょうか
まずWebアクセシビリティの「利用しやすい」とはどのような場合になるでしょうか。 先のダウンロード例で説明したとおり誰もがそれが欲しい情報だと認識できることです。 言い換えると内容が伝わりやすいかどうかになります。 代替テキストや説明がないボタン・画像等や 「こちら」や「ここ」の指示語のわかりにくいリンク等 見えている前提でWebが作られていると内容が伝わらない場合があります。 そういった事象を対応していくと情報が整理され だれでもどんな環境でもアクセスがしやすくなります。
その対応方法や具体的な内容はJIS規格にまとめられています。 それに照らし合わせてWebサイトの作成・改修を行っていく事が Webアクセシビリティ対応となります。 次回取り組みと背景の内容を書きたいと思います。
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ご愛読、ありがとうございました。