急がれる対応。まさに待ったなしのWebアクセシビリティ

みなさん、こんにちは。
以前の記事:これでわかった!WEBアクセシビリティの正体ではWebアクセシビリティとは何かをご紹介させていただきました。 またその対応とはJIS規格の適合具合であることを書かせていただきました。 今回はそのアクセシビリティ取り組み、重要度が高まった背景についてです。

前回記事はこちら

Webアクセシビリティの広まり

最初はWeb技術に関する世界的な標準化団体のW3Cが 障害者を含む誰もがWebを利用しやすいものにするために ガイドライン「WCAG」を制定しました。 それが世界のアクセシビリティガイドライン、規格のベースとなっていきました。

ガイドラインではアクセシビリティを3段階の等級に分けており 海外諸国ではその達成すべき等級の義務化が法律により進められアクセシビリティの対応が広まっていきました。

日本でも国内外の既存ガイドラインなどを参考に「JIS X 8341-3」が作られましたが 日本は海外諸国と比べると義務化はされておらず Webアクセシビリティの対応はあまり厳しくされていませんでした。 また、公共のサイトに関しては『みんなの公共サイト運用モデル改定版』 が総務省から公開されアクセシビリティ対応することを求めていましたが 公共サイトでも対応が進んでいるとは言えない状況でした。

しかし最近日本でも「障害者差別解消法」が施工され アクセシビリティ確保の必要性が法的に求められるようになりました。 この法律は、公共機関に対しては「義務」、 事業者(一般企業等)に対しては「努力義務」として 障害を理由として不当な差別的扱いをしないことや 社会的バリアを取り除くための合理的配慮を求めています。 そしてその対応が求められる分野の1つに 情報アクセシビリティがあり、そこにはWebサイトが含まれています。

またWCAGが国際規格となった事を受けJIS X 8341-3の改正が行われました。 更にこの法律の制定とJISの改正を受け『みんなの公共サイト運用モデル』を 『みんなの公共サイト運用ガイドライン』と改正し 公共サイトのアクセシビリティの必要性をより強く促しています。

これによりも事業者も含め、公共機関はこれまで以上に Webアクセシビリティ対応の重要度、必要性が高まってきました。 日本でもアクセシビリティ対応が広まると考えられます。

Webアクセシビリティ取り組み

アクセシビリティの等級(レベル)はA,AA,AAAの3段階となっていて Aを基本とし上位レベルのAA、更に上位のAAAとなっています。

改正した『みんなの公共サイト運用ガイドライン』(総務省)では 公的機関に求める取組と期限の目安で 『2016 年 4 月に障害者差別解消法が施行されたこと、障害者基本計画(第 3 次)の対象 期間が 2017 年度末までとなっていること等を踏まえ、速やかに対応してください。』 とした上で 既に提供されているサイトでレベルAAに達していない場合は2017年末までに AAに準拠する(試験の実施と公開)。AAに準拠しているサイトでは継続し更に推進する。 新規サイトの場合はAAに準拠(試験の実施と公開)するよう求めています。

このように公共機関サイトに関しては ガイドラインにそって改善をしていかなければなりません。 また一般の事業者も可能な限り努力することが求められています。 今回取り組みの背景からアクセシビリティを考えた為 障害者、高齢者対応の必要性をメインに書きましたが 第1回で書いたように最近ではWebアクセシビリティは障害者・障害対応ではなく 『アクセスしやすさ』や『誰でも・どんな環境でも利用しやすい』を目的とすることが 多くなってきました。 そのことからも一般の事業者の対応も今後必要となってきます。 次回はそこを踏まえWebアクセシビリティはだれが取り組むものなのかを考えていきたいと思います。

エレクスでは既存サイトの対応チェック・未対応部分の対応提案から アクセシビリティに対応したWeb制作・試験も実施しております。 Webアクセシビリティ対応にご関心、ご興味をお持ちいただけ方はぜひお問合せいただけますでしょうか。

ご愛読、ありがとうございました。

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